東福生むさしの台クリニック 内科・循環器科・呼吸器科・小児科

東福生むさしの台クリニック

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血圧について

血圧は良く話題として取り上げられる項目ですし、健康診断の項目にも入っています。
最近は家庭用測定器などの普及もあり血圧の数値への意識も以前より高くなってきたと 思います。
しかし「高血圧が良くない」となんとなくは知っていても、高血圧の原因や怖さなどについて、具体的な知識は意外と知られていないと
思うこともあります。 多くの血圧に対する情報がいろいろなところで取り上げられるようになりましたが、 「高血圧が良くない」という部分は共通ですが、なかには偏った見方をしている情報も 多く見受けられます。

 

血圧とは

血圧とは簡単に言うと、血液が流れるときに血管を押す圧力のことを言います。
そして血圧はいつも一定というわけではありません。
日常生活の些細な違いで絶えず変化しているものです。たとえば、水を飲む、気温の違うところに移動する、人と話をする、など普段の生活の中で微妙に変化しています。

心臓がポンプのように血液を体中に押し出し、血液は血管というゴムホースのような管を通って体中に運ばれます。血圧というと押し出す心臓のポンプの役割に目が向かってしまいがちですが、血管も多くの役割を果たしています。 一時的に心臓のポンプの力が大きくなり、血圧が上昇しようとするときがあります。このときは血管というゴムホースは柔らかく伸びることで、血圧を急激に変化しないように調整します。血管の弾力性が無くなると、このような調整がしづらくなるばかりか血管自体が破れてしまうことにもつながってしまいます。

このように「心臓というポンプの力(心拍出量)」と「血管というホースの弾力(血管抵抗)」という2つの大きな要素が関わっています。
そして血圧は2つの数値によって表されます。 ※簡単に説明するとこのようになります。他にも酵素の影響や血液中の成分量などいろいろな要素が ありますので、機会があれば詳しくお話ししたいと思います。

 

最大血圧と最少血圧

血圧を表現するときに「130/90」などのように2つの数字で表します。
(良く「上が○○○で下が○○ですね」などという話を聞いたことがあると思います。)

 

収縮期血圧

蓄えた血液を心臓が体に押し出すときの血圧(よく上と表現されています。)

 

拡張期血圧

血液が心臓に蓄えられているときの血圧(よく下と表現されています。)

 

ただ血圧が低くければ良いわけではなく、この2つの数字の差も血圧管理の上で非常に大切なものです。

 

いつも病院やクリニックで計測すると血圧が高い

家庭用の測定機や役所などいろいろなとこに血圧計が設置されるようになってきましたが、 病院で測定すると少し血圧が高かったりしたことはありませんか?
ご自身でリラックスして測定している時よりも、病院で医師や看護師に測定されている時の方が緊張して少し高めの数値が出てしまうことがあります。 そこで診察時血圧と家庭血圧という2つの区分があります。
診察時血圧と家庭血圧ではそれぞれに良い部分を持っていいます。

 

診察時血圧

病院で毎日血圧を測定するとは出来ませんが、脈の乱れなどを確認すること ができます。

 

家庭血圧

血圧の変化を記録することで毎日の血圧の変化を見ることが出来ます。
また朝方に血圧が高いなど時間による変化なども測定することが可能です。

2つの血圧の変化などを参考に医師と血圧についての十分に話し合い、ご自身にあった治療法を見つけられると良いと思います。
血圧でかかりつけのある場合は、是非家庭でも血圧を測って記録しておくとよいでしょう。(当院では血圧を記録しておく手帳のようなものを配布しておりますので、ご必要な時は一声おかけください。)

 

高血圧の目安は?

下の表に診察室血圧と家庭血圧の表を載せておきますので、参考にしてください。
「高血圧治療ガイドライン」では 診察室血圧で140mmHg/90mmHg以上で高血圧となります。
では130mmHg/100mmHgはどうでしょうか?
一見すると収縮期血圧(上)が140以下で血圧の心配はなさそうに見えますが 拡張期血圧(下)が90を超えてしまっています。 血圧は2つの数値で見るものですので注意が必要です。

血圧表
※日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2009」より

 

高血圧の原因は複合的

高血圧の明確な原因を1つに特定することは非常に難しいことで、多くの場合はいろいろな危険因子が複合的に関係しています。

 

血圧の危険因子

・塩分の取りすぎ
・ストレス
・運動不足
・血管の老化
・肥満
・遺伝的因子

などが危険因子としてあげられます。

 

「原因は1つに特定することは難しい。」というと対処の方法がわかりづらく、不安に思う方もいるかもしれません。
しかし危険因子は解明されておりますので、1つ1つを総合的に理解することが大切です。

“ぶつける”→“痛い” というような1つの原因に特定することができないので、それぞれの人に適した血圧への 理解や取り組みが必要となります。

 

塩分の取りすぎ

塩辛いものを多く食べた後にのどが渇くという経験をしたことがあると思います。
まず塩辛いものを食べすぎると塩分が吸収されることで、血液中の塩分濃度が濃くなってしまいます。
すると体は、体の中にある水分を血液内に移動させてある一定の濃度まで血液の塩分濃度を薄めようとします。

この体の現象で、体の中に足りなくなった水分を補給する(のどが渇く)ということになるのです。
一般成人の血液量は4~5!なのですが、塩分濃度を薄めようと水分が増えていくと水の入った風船のように血液の量が増えて圧力が大きくなり「高血圧」の状態となります。

塩分摂取は生きていくことに必要なものです。しかし現在の食生活ではなるべく薄味を心がけるような取り組みが必要と思います。

 

生活習慣で気をつけることは

危険因子という次の5つについて考えてみましょう。

 

塩分の取りすぎ

日々の生活の中で取り組めるものですので、下で詳しくお話します。

ストレス

自分で意識できないストレスというものもありますので、全てのストレ スを排除することは難しいと思います。
イライラやハラハラなど、ご自身で感じられるストレスはなるべく少な い方が良いでしょう。

運動不足  

運動不足の方であれば1日30分程度の有酸素運動(ゆっくりと体全体 を動かすような運動)から始めると良い
でしょう。 ウォーキングなどから始めることも1つの方法と思います。

血管の老化

目に見えないものですが、年齢とともに確実に老化は起こります。
脂質や血糖の検査の値などと総合的に見ると良いでしょう。
「気になる病気の話」のページを参考にしてみてください。

肥満 メタボリックシンドロームなどと呼ばれるようになり、意識が高まっていると思います。
こちらも「気になる病気の話」のページを参考にしてみてください。

日本人の塩分摂取量はヨーロッパの約2倍と非常に多く、1日10~12gといわれています。
アメリカとの比較でも1日あたり1~2gは多く摂取しています。 まずは薄味になれることが大切です。 外食やレトルト食品などは意外と多くの塩分を含んでいます。なるべく味を調節できるもので薄味を心がけましょう。

摂取する塩分を少なくするといっても、極端に少なくするのではなく必要量の塩分は摂らなくてはいけません。
厚生労働省では一般成人で10g未満を推奨していますが、高血圧の症状にある方は6g程度を目安とすると良いでしょう。

実際の生活パターン「運動量が多く汗をかく」「ほとんど家から出ない」など摂取塩分の 目標は人それぞれ微妙な違いがあります。 摂らなくてはいけない塩分ですから、摂取量が多過ぎても少な過ぎてもいけないという 非常に難しい面を持っています。
今までかかりつけの医師と塩分の話をしたことがない場合などは、血圧の測定と含めて 是非一度相談してみてください。

 

高血圧の怖さ

高血圧は特に自覚症状が無く、気付かないうちに徐々に症状が進み動脈硬化などの原因のひとつとなってしまうことや、高脂血症や糖尿病などといった病気と重なることで命に 関わるような病気を引き起こしてしまうことがあります。
その代表例は、血管に関するもので「脳梗塞」や「脳出血」「心筋梗塞」などです。
「ストレスがたまっている」「最近無理をし過ぎて疲れがたまっている」「年末年始で暴飲暴食が多い」など、日常生活の中で何かがきっかけとなり、この高血圧と動脈硬化は重大な症状を引き起こしやすくしてしまいます。

 

動脈硬化とは

動脈硬化とは動脈の弾力性が失われてしまうことで、高血圧によって血管の壁に多くの負担がかかることや高脂血症などによって引き起こされます。
血管をゴムに例えると分かりやすいのですが、ゴムは硬くなってしまうとすぐに切れるようになってしまいます。
血管も堅くなると切れやすくなり、脳出血などの症状を起こしやすくなります。
また一度かたくなってしまったゴムをもとの通りにすることは難しいことです。 同じように血管も動脈硬化によって一度硬くなってしまうともとの柔らかさを取り戻すことは非常に難しく、ほとんど不可能ともいえるでしょう。
硬くなる前に、血圧や食生活などに気を配って未然に防ぎたいものです。

 

梗塞と出血

血管に血栓と呼ばれるドロドロとした血の塊が詰まってしまうことで起こる脳梗塞や心筋梗塞。
脳の細い血管に弾力が無くなることで負担がかかり、突然出血してしまう脳出血やくも膜下出血。
これらの症状は血圧のコントロールが出来ていて、血管が柔らかければ引き起こされるリスクは大きく軽減されます。

 

高血圧と臓器

高血圧は血管に対する影響だけではありません。他にも臓器に及ぼす影響などがあります。
血液は体の全ての場所に血管を通って運ばれていますので、腎臓や肝臓といった臓器にも高血圧や動脈硬化による影響が出てくることになります。 臓器に対する影響は進行が遅く、気がつかないうちに進行してしまいます。
例えば、腎臓ではむくみやだるさといった症状が出る腎不全に発展してしまう場合があります。

 

高血圧についてもっとも重要なこと

高血圧は気付かないうちに病気が進行してしまい、自覚症状が無いままに命にかかわるような病気を引き起こしてしまうかもしれないということです。 日本では3人に1人が高血圧といわれており、さらに50歳以上では2人に1人が高血圧という統計もあります。非常に多くの方が気をつけなくてはいけない病気なのですが、「痛い」「かゆい」などという明確な自覚症状はありません。

高血圧の症状というのは、「頭が痛い」「肩がこる」「目がチラチラする」「体がだるい」など疲れや風邪などによく似た症状としてあらわれることもあります。 病院やクリニックにかかった時に、思いがけず「血圧を測って診ましょう。」と言われた経験をお持ちの方もいるかもしれませんが、このような理由によるものです。

クリニックにかからなくても、市役所やスポーツセンターなどいろいろな場所で血圧を測定できるようになってきていますので、是非ご自身の血圧を測ってみてください。 これからの季節は寒暖の変化があり、血圧や血管にとっても非常に重要な時期です。 「最近○○が気になる」などご自身の体調に変化のある方は、医師の診察を受けることを お勧めします。

 

現在治療中の方へ

お薬を医師への相談なく中止したりすることは止めてください。 お話しした通り、高血圧は非常に自覚しづらいので知らず知らずのうちに血管や臓器などを痛めてしまう原因となります。
治療中の方は、定期的に医師への診察を受けて今後の治療の相談をするようにしてください。

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